あとがき「失せもの」
さて、「失せもの」はいかがだったでしょうか?
比較的最近に書いた話だという認識だったのですが、いざ日付を見てみると5年前……。
いかに自分が最近書いていないかを再認識するハメになりました。それとも月日が経つの
がどんどん速くなっていってるのか……。
今となってはどこがどうなってこんな話になったのが覚えていないのですが、書き上げた
あとに書いたあとがき(二重言葉になってるような……?)を読むと、最初のネタは「薬物に
よって一人で暮らせない子供を残して親が死んだらどうなるか」という事らしいです。とある
宗教系の事件が種となっているか、とかなんとか。
で、その薬物漬けにしたのは父親、という構図は「母親がやったら非難のやり玉にあがり
そうだから」って……判るような判らんような……。
あと、狂ってしまう程の、思わず目を背けたくなるような愛を書いてみたかった、とか……。
ちゃんと書けたかどうかは読者の皆様に判断を委ねましょう。(本人は書けたと思ってない
です。はい)
書き上げた直後は「なんだかなあ……」と思うような話を結構HPにアップしているような気
がします。まあ、暗い話なんて、書くはいいけど読むのはなあ、と自分で思っているからだと
思うのですが。
最初の構想では、「失せもの」はここまでハッピーエンドにならなかった筈、でした。多分、
一部の人は「ここまで来ててこんな大団円にするか?」と憤りすら感じる事でしょう。まあ、涼
さんと信吾君にほだされた、ということで許してください。
クライマックスあたりで感動の涙を流してくれる人が一人でもいれば、私はもう言うことはあ
りません。(物書きとして、最高の反応だと思う。これからもそんな話を目指して……目指す
だけかも……)