あとがき「河内音頭に抱かれて」
ながーいお話を読みきっていただき、有難うございます。(って、ここだけ先に見ておられる方もおられるやもしれませんが・・・・) 「河内音頭に抱かれて」いかがだったでしょうか? タイトルほどにお笑いでなかったのは申し訳ありません。取りあえず「笑説」の分類にいれてはいるものの、それほどでもない、ってのもお詫び申し上げます。 なんかやんやいいながら、キャラが真面目なんやもん・・・・特にメインの三人・・・・これでどうやってお笑いをしろと・・・(いや、誰もお笑いにしろとは言ってない、って) まずはこのお話を書くに至った経緯など。 大学の頃からお話を書く人間が集まってコピー合同誌など出していたのですが、就職してあまり集まる機会もなくなった中、同人誌は諦め、単発企画ものをやろう、という話が出ました。 で、決まったのが「一つの原案、もしくはキーワードに対してのお話を書く」というものでした。 キーワードはさることながら、原案とまでなるとかなり縛られてしまうので差が出ないんじゃないか、と言う説もあったのですが、書く人間のお話のカラーがかなり違っていたので、「絶対違うものになる」と確信していた私は「それでいこう」と言いきりました。 書く人間は三人。 して、原案募集です。 ・・・・・ええ、思ったほどに集まりませんでした。 というか、1個だけでした(笑) それもなんか高河ゆんの「アーシアン」(天使が人間に対してプラスかマイナスかの側について点数を集めて神に報告し、人間の存続を決定させる物語。それだけじゃないけど、主軸はそれ)とかエヴァンゲリオンを彷彿とさせる、と言うか、殆どパクリっぽい天使もの。 「こんなの書けないよー」 「登場人物の感情に納得がいかないよー」 「なんかパクリっぽいのはなー」 などと三人して頭を悩ませました。 そして、行きついた先は「原案を主軸として、登場人物の名前を固定して書いてみる」。 だからって人間を挟んで対決していた天使の争いを関西と関東の争いに持っていくのはどうか、という説もあったのですが・・・・・「参加することに意義がある」と無理矢理書いて・・・無理やり終わらせました・・・・ だから、最初のノートに書いた第一案は結構その原案に忠実です。 かなり面白くない、と言うか読みにくいですけどね。 それをなんとか単行本化するためにもうちょい手直ししたのがこのバージョンです。 ・・・・結局、新しく書いたのと同然ぐらいな手間がかかりました(苦笑) 多分、原案を書いた方の目には触れることはないと思います(をいをい) お話を書いてる時、息切れしかけた時に「あのシーンを書くまで頑張るぞー」と励みにしてるシーンとかあるのですが、この「河内音頭に抱かれて」では冬哉の砂を吐くようなクサイセリフと、櫓対決でした。 クサイセリフのほうはこの案でかなり割愛されてしまったのですが、櫓対決は満足できる出来です。 あと、このバージョンでは、奇妙にでばっておいしいところをかっさらった感のある貞子さん。(これ書いてる時はまだ「リング」読んでなかったのよ・・・・) オソルベし、オバチャン! ですね。ホンマに。 ちなみに、今迄何作もお話を書いてきた訳ですが、話を書くに際して一番下調べしたのはこのお話じゃないかと思います。 図書館で河内音頭の本を読み(そこで錦糸町で河内音頭に関する活動があることを知った。今でも存続しているかは不明)、阿波踊りの本を読んで踊りに書ける人々の情熱を読み取り(洗面台に移動するのでも踊りのステップを踏むおじさんの話とか・・・・)、河内音頭の地元であることを生かして公演会に行ったり・・・(そこの抽選でなんとバッチリ河内音頭の本をゲットしてしまったのは・・・運命か・・・・) あと、イラスト描いてもらうために写真も撮りに行きましたね・・・・ 実家のある八尾は河内音頭に力を入れていて(さすがにドームはないけど)以前は「八尾祭り」というバザーやらイベントやらのあった謎の祭りを開き直って「河内音頭祭り」と名前を変え、河内音頭のパレードをする、という潔いお祭りにしました。 行ったことないんですけどね(をい) おそろいの浴衣を着て踊る人たちの熱狂ぶりは、多分、入ってしまえば気持ちのいいもんなんでしょうが今の私にはそこまでのめりこむこともできず。というか、知り合いがその中にいたらちょっと引くかも・・・(笑) 今は八尾を離れて(というほど遠くないけど(笑))生きてる訳ですが、離れる前にこのお話を書けて、いい記念になったと思います。 は。 登場人物について全然語ってない・・・・・ いや、なんというか・・・・その主人公格の三人、とくに霞ちゃんには苦労したのよ・・・・・ この長いお話、読みきった方からは、できれば感想が欲しいところですが、それより「読んだよ」という報告があればそれで充分嬉しいです♪ |